まじかよ神様。

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放課後、心臓が破裂しそうな位にドキドキしながら私は帰る用意をした。 「今日は部活早く終わる筈だから、7時過ぎにオレの家に来てくれる? もしオレが居なくても勝手に入っていいから。」 そう言って、大きなカバンを下げながらあっくんは私の隣を通り過ぎて行った。 もうコレ、カップルの会話じゃねえか… なんて浮かれながら、カバンに筆箱とお菓子とジュースを詰め込みニヤニヤしていた。 すると後ろからもの凄い衝撃と共にパーンとキレのいい音が聞こえた。 「…痛い。」 「反応薄いだろ。」 振り返るとスリッパを左手に持ち、だるそうに立っている厳つい男がいた。 彼は私の鞄の中を覗くとため息をついた。 「お前、ちょっとは勉強しろ。勉強道具、筆箱しか入ってねーじゃん。」 「筆箱、それは全ての夢を詰め込んだ品物。 教科書?ノート?なにそれ食えんの? 筆箱が無ければ書くことすら出来ない!! そう、全ては筆箱に…」 「いや意味わかんねえし。」 まだ続きがあるのに止められて私は涙を流した。 ええ、嘘ですけど。
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