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「いいのいいの、私頭いいから。」
「嘘つくなアホ。」
「アホじゃねえし。つかお前スリッパで叩くなや。汚い。」
「お前のより綺麗だから。」
「それでトイレとか行ってんだろふざけんなハゲろ。」
「お前こそハゲろ。」
そんな言い合いをしていると、隣のクラスの男子が
「タロー、部活行くぞー。」
そう言って、教室に入って来て身長の高いアイツの肩を組んだ。
「おー、亜音ちゃん。コイツ借りるよ。」
「まじ要らないから廃棄処分してくれて良いよ、長瀬君。」
長瀬君は笑いながらアイツを連れて行った。
「じゃーねー!たっくん!!」
私がそう叫ぶと長瀬君の笑い声と、
「たっくん言うなー!!」
っていう、叫び声が廊下から聞こえた。
「秋人君もイケメンだけど、神田君と長瀬君もイケメンね。」
いきなり凜に話しかけられて、ドキっとした。
「所謂…“イケメンパラダイス”ね。」
私がキリッとイイ声で言うと凜もキリッとしだした。
「所謂“イケメンパラダイス”よ。
なんでイイ声になったのかは意味が分からないけど。」
きっと私女優なんだってコトは黙っていた。
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