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「おじさん!死んじゃやだよ!」
シルフは言った。
「あぁ、良かった。君達を助けることが出来て…。」
「何言ってるんだ!おじさん、もう喋らないでくれ!」
シュウは涙を堪えきれなかった。
「シュウ、シルフ、これから大樹へ向かうんだ。きっと今なら…。」
「おじさん?おじさん!」
二人は叫んだ。しかしその声がフリードに届くことは、二度と無かった…。
「これで良いかな?」
シルフは、墓石に花を供えながら言った。その目は赤く腫れ上がっていた。
「なぁ、ギガンテスは俺達に用事があるって言ってたよな?いったい俺達が何をしたって言うんだ?何であいつはこんな事するんだ?」
シュウはシルフの後ろに立って言った。
「分からない。だけど、どんな理由があったにせよ、みんなを殺したあいつを私は許せない。」
シルフは立ち上がった。
「そうだな。ギガンテスが何でこんな事をしたかなんて関係ない。死んだみんなの仇を討たないと!」
シュウは拳を握りしめた。
「うん。」
シルフは振り返った。
二人はその後、フリードの墓に手を合わせ、フリードの遺言通り大樹に向かうことにした。
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