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「貴様、そこで何をしている!」
兵士は、奥に進む二人の姿を見逃さなかった。
「見つかるの早過ぎだろ。」
シュウは舌打ちをした。
「どうする?」
シルフはシュウの方を見た。
「戦うしかないだろ?」
そういってシュウは拳を構えた。
「俺に武道で勝負ってか?舐めやがって!」
兵士はシュウに突っ込んできた。
「ちょ、ちょっと!?」
シルフは焦っていた。
「スローモーションかってんだ。」
シュウは一発兵士の腹を殴った。
「おぐ…。」
兵士はそのままずるずると倒れた。
「…行こっか。」
シルフは苦笑いだった。
二人はその後も兵士の目をかいくぐり、奥へと進んでいった。気付けば辺りは水路になっていた。
「本当にこんな所に水の精霊なんかいるのか?」
シュウは辺りを見渡すが、とても精霊が潜んでいそうな神秘的な場所ではなかった。
「もしかしたら、無理矢理連れてこられたのかもよ?」
シルフは茶化しながら言った。
「まさかな。」
シュウも笑って答えた。
「助けて下さい。」
どこからかそんな声が聞こえてきた。
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