王城-水の精霊-

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二人はとある泉にワープしていた。 「ここはどこだ?」 シュウは辺りを見渡したが、自分の知っている景色ではない。 「ここは、私の元居た場所です。」 水の精霊はそう言った。 「こんな綺麗な場所にいたんだ。」 シルフは泉に自分の顔を映してみた。 「ほら見て、水底が見えるよ?」 シルフは無邪気に笑って見せた。 「ここは、みんなが綺麗に保ってくれたのです。」 水の精霊の声は優しかった。 「しかし、なんであんな所に連れていかれたんだ?」 水の精霊がシュウの質問に答える前に、背後から声が聞こえてきた。 「やはりここにいましたか。」 ロベルトは多くの兵士を引き連れていた。 「さぁ、大人しく水の精霊を渡すんだ。」 ロベルトがそう言うと、 「いやぁ!」 水の精霊はまた苦しそうに声を上げた。そして二人も、兵士に囲まれた。 「ふふふ。二人では太刀打ちできないでしょう。さぁ、その二人を殺してしまえ!」 ロベルトの一声で、兵士が一斉に襲ってきた。 「待ちなさい!」 遠くから少女の声が聞こえた。
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