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そんな彼に目を奪われてばかりいた私
集中しなきゃと画面に目をやると…
白い車が右から滑り込んできて
チュンサンが降りてくる
そして空を見上げたチュンサンが言ったんだ。
~ミニョンモード突入~
両隣のおっちゃんおばちゃんが、やたらと私の画面の右下の方をチラチラと見てくる。
この時は、まだ、知らなかったんだ。
2Rランプによって、当たりが導き出されることを。
2Rランプから始まる恋があることを。
恋愛(パチンコ)初心者の私には知るはずがなかった。
確かこの日は、
斜め後ろの、いかにもオタッキーな冴えない顔した兄ちゃんが大爆発させていた。
積まれに積まれた箱には、大恋愛中という札がさされていて、思った。
こんなやつが大恋愛してるのか?
私はコイツに負けた。
こんな不細工、オタクやろうに。
大恋愛中。
言ってみたいわあの空に。
なんて言葉を頭に並べて、光るランプにも気づかずに、また、右手に力を込めた。
azuki♪
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