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哀愁漂うクジャとガーランド時々ジタン
「バラしてあげるよガーランド…」
クジャがその言葉を吐いたのはオレがアスピリン(鎮静剤)を打たれガーランドの腕の中で眠っていたときだった
「今どんな気分だぃ?かつての教え子に切り刻まれるのは…。でもお前がいけないんだ。僕に快楽を与えたんだから」
クジャは笑う
ガーランドは手術台のようなものにジタンを寝かせるとメスを握りクジャに戦闘の意志を示す
ガーランドにメスを握らせれば右に出るものはいない。それほどの腕をもつガーランドはメスを使ってバラすは勿論、殺しも担っていた
そこに愛弟子のクジャを引き入れたのだ
クジャはガーランドが助手を任せるほど飲み込みが早く、ガーランドには及ばないが肩を並べれる程の実力の持ち主だ
しかしクジャとて最初は真面目な、それこそジタンが尊敬するような人間だったのだが医師となり、ガーランドの傍で学ぶにつれて、『狂気』が染み付いてしまったのだ
「最初は後ろめたさもあったけど、今は殺すのも、バラすのも何も感じなくなった。まるで家畜を切り刻む料理人のように…何も」
「クジャ…。貴様はこの私を倒せるとホントに思ってるのか?」
「ふふっ…やってみなきゃわからないだろ」
「こんなガキ一人の為に命を落とすつもりか?」
「僕がジタンの兄だとわかっていたのだろう?何故ジタンに手を出したんだ」
「以前写真を見せてくれただろう。この少年と一緒に写ったものを」
「それがどうした」
「気に入られたのだ。依頼主に」
依頼主というのはガーランドとクジャに殺しを依頼しているいわば黒幕だ
「どういう意味だ。アレはお前以外には見せて…」
「私がみたモノは依頼主にも見えるようになる。話さなかったかな?右目は義眼なのだよ。小型カメラの入った」
クジャは目を見開き、ガーランドを見据えた。そして自分がジタンを巻き込んだのだと後悔した
「あの少年は薬を投与して売る。薬漬けのほうが依頼主も扱いやすいということでな」
クジャはジタンがどのような目的で捕われたのか察した。そしてその後は…想像したくもない
「この腐れ外道が…。そんなことはさせない。アレは…ジタンは僕のモノだ。誰にも触れさせるつもりはない」
そしてクジャとガーランドのジタンを巡る殺し合いが始まるのだった
―END―
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