車窓から

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―― 私には母が居なかった。 最初から私はお父さんが独りで育ててきた。 と、 幼少の頃からお父さんには言われ続けてきた。 子供の頃からそれが当たり前で、 他の子が母親という地位のその人に、 どんな感情を持っていたのか。 どんな手触りなのか。 容姿は? などと、 ずっと考えていた。 でも私が、 5、6歳になった時の誕生日に 私は、 お母さんにあった。 という記憶が、 朧気ながら、 確信に近い形で 残っている。
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