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 不思議そうに首を傾けた一意の頭に、透は手を載せて、くしゃりと髪の毛を掴んだ。 「あ、また。子ども扱いして」  ぷうっと膨れる一意に構わず、透は一意の髪の毛をくしゃくしゃに掻き混ぜた。 「子供やん」 「なんでや?」 「声を掛けられる本当の理由が分かってないから」 「本当の理由ってなんやねん」 「まあ、そういう事は自分で気付くもんだからな」
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