第1章 「前途多難」な日常

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とある高校のとある部室 引き戸になっているドアの窓にはでかでかと模造紙に書きなぐったであろう 「―新聞部― ~新入部員いつでも歓迎~」の文字があった。 この新聞部に属している一年生、西村絵美(にしむらえみ)は部長である伏見(ふしみ)に次の新聞に載せるネタについての打ち合わせをしていた。 今、部室内には2人しかいない。よって彼らは机を向き合わせた形でお互いの顔を見合っていた。 「というわけだ西村。明日からお前゛ケンカ通りの英雄゛について調べてこいよ」 「ちょっと!待ってください部長!私嫌ですよあんな危険な場所に行くのなんて!!」 「奇遇だな西村。俺もその意見に賛成なんだ」 「奇遇とかそういうのはいいんです!!とにかく嫌ですからね!」 「散々嫌々言いながらも顔はにやけっぱなしの西村ちゃん。」 「元からこういう顔なんです!」 伏見は頭をぽりぽり掻きながら 「まあでも、マジで危なくなったら西村の能力があればなんとかなるだろ」 「あんまり私を買い被らないでください!別に私が強いわけじゃないんですから!」 「いやー、でもほんと西村の能力って不思議だよな。学園都市でも西村しか持ってない能力なんだろ?」 「え、ええまあ。でも自分しか持ってないっていってもあまり役にたつ物でもないんですよ。」 「・・・・・・・・じゃ取材任せたから。今日俺帰るわ」 「あっ!?ちょっと逃げないでくださいよ部長!!部長ってば!!」
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