6月28日(月)

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朋也「智代…」 智代「ん?」 朋也「お願いがあるんだ」 智代「なんだ…また変なことじゃないだろうな…」 朋也「いや…たぶん、そんなに変なことじゃない… 幼児言葉で喋ってみてくれ」 智代「…それが『そんなに変じゃない』と言える朋也がわからない」 朋也「そうか?」 智代「……」 朋也「いや、そんな可哀想なものを見る視線はやめてくれ… 俺は何も、幼児返りをしろといってるわけじゃないぞ? こう、保母さんとかが、子供を相手にするときみたいな感じだな」 智代「…それはわかったが… いや、待て、やっぱりどう考えてもおかしい。 大体、私がそんなことをして、何か得るものはあるのか?」 朋也「ある。結婚して子供が出来たら、誰だってそういう風に子供をあやすものだろう? これはその予行演習だ。 言わばいいお母さんになるための通過点だ」 智代「そ、そうなのか…」 智代の心が揺れている。 よし、もう一押しだ。 朋也「それに、そんな母性愛に満ちた智代は、きっと俺の目に新鮮に映ると思う。 そうすることで、智代の新たな魅力を再発見できるかもしれない。 あー、きっと俺智代に惚れ直して今以上にラブラブになるんだろうなぁーっ。 すぐさまキスしたくなることうけあいだろうなあ」 智代「……」 しばし考えた後… 智代「まあ…おまえがそこまで言うなら… やってやらないこともないが…」 乗ってきた。
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