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パラム「ですが…呪文(スペル)だけではどんなに技術や魔力があっても人間には十分に力を引き出すことができない」
セリム「では…どうしたら」
村長「妖精じゃよ」
セリム「ようせいって…小さくてふわふわした…心を許した人にしか、姿を見せない…あの?」
村長は無言でうなずく
村長「自然界の力を集め、
我々人間がより魔法を強く使えるように変換する…
その役目を妖精たちがしてくれておる」
セリム「妖精さんってとっても働き者何ですね♪」
キラキラっと効果音がつきそうなくらい
目を輝かせ満面の笑みで答えた
パラム「ここの村人は一人に一匹パートナーの妖精がついてくれるのですよ」
セリム「ということは…私には…」
キラキラした表情が
一気に暗くなってしまった
ラクス「心配ねぇよ」
セリム「え…?」
ルジル「この村は住む人みんなに妖精がついてくれるの。それが余所から来た人でも自分にあったパートナーがね」
セリム「ほんとですか!!?」
ルジルの肩を掴みガクガクと揺する
ルジル「ほっほんと、だってぇぇえ」
まともに話せないくらい揺らされてるみたいです
ラクス「この村を出ちまえば妖精とは別れるけどな」
パラム「村を出ることがないかぎり妖精は側にいてくれますけどね」
セリム「ほんとに、ほんとに私にも妖精が…?」
ルジル「う、うんそうだよ」
セリム「な…なんて」
セリムはルジルの肩を掴んだまま俯いてしまっている
ルジル「セ…セリム?だいじょ…」
セリム「なんて素敵な村なんでしょう!!!」
セリムのキラキラした顔が戻ってきた
でもラクスたちはみんなびっくりしている
セリム「かわいくてキラキラして純粋な妖精!!」
キラキラしているのも純粋なのもセリムの方だよ
とラクスたちは心の中で突っ込みを入れている
セリム「その妖精さんが私のパートナーになってくれるなんて…なんて光栄なことなのでしょう!!」
セリムはうっとりとしながら妄想の世界へ…
おーい、みんな心配そうに見てるよー
村長「えぇ…んん!…で、その妖精を最近みなくなったのじゃな?」
セリム「はっ…!」
村長の咳払いでセリムは我に帰ってきた
ラクス「あ、ああ…そうだよ」
ラクスにはさっきの妄想してたセリムがすごくおもしろかったみたいです
笑いをこらえようとしているせいで声がでないらしい
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