3人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
「うおぇっ、死ぬ」
「じゃあ、食うな。返せ」
「ごふっ、テメッみぞおちは反……あぁっ、俺の唯一の戦績が」
「黙れ、恵んでやっておいて。一言目の感想が死ぬだと? 甘味に謝れ、詫びろ、そして死ね」
「うるせえ、返せ。俺の連敗記録脱出を決めたチョコだぞ。第一、殺人的な甘さを誇るカルメ焼きを超越させといて何を言ってやがる」
「カルメ焼きが殺人兵器だと? 貴様、私のお袋の味にケチをつけるのか」
「ケチなんてレベルじゃねぇよ。全否定だ、全・否・定っ!! この糖尿一家が」
「ほお、どうやら死にたいようだな。私の心のお母さんを侮辱した事を後悔させてやろう」
「正に恐悦至極だゴラァッ!! だがな、チョコレートの醍醐味とも言えるカカオの風味を殺した罪は重いぞ」
「カルメ焼きと家族の前で焼き土下座にしてくれる」
「カカオ99%レベルの苦味と悲しみで返り討ちにしてやるわぁっ!!」
後に語り継がれる、甘味戦争の始まりである。
最初のコメントを投稿しよう!