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ある日いつもの様にお喋りしていると、桃太郎の話を聞かせてくれた。
学校で習ったそうだ。習わなきゃ桃太郎を知らない世代に驚いた。
翌日。その子がいない。帰る時に茂みの陰に隠れているのを見つけた。
「何してるの?」
「かくれんぼ!」
友達できたんだぁ、と少し嬉しくなった。
でもおかしかった。鬼らしい子が見当たらない。
「鬼は誰なの?」
「お母さん!暗くなると見付けてくれるんだ!」
切なくなって、その日はそのまま帰った。
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