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次の日もその次の日もその子は隠れていた。しびれを切らして声を掛ける。
「お兄ちゃんが鬼やってあげようか?」
「お兄ちゃんは桃太郎!」
?と思っていると、母親らしき人がやって来た。そしてその子の頭を掴んだ。
ブチブチと音がする。
「お母さんが鬼なの!お兄ちゃんは桃太郎だよね?」
「お母さんが鬼なの!お兄ちゃんは桃太郎だよね?」
血走った目でおれを睨みつける母親の顔は今でも忘れない。
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