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(今日もいい天気だなぁ…)
ラケットを片手に空を見上げ、彼…─鳳長太郎は、そんな事を思いながら微笑を浮かべた。
瞬間、
─ゴンッ
彼の頭に鈍い痛みが。
「俺らが引退したからって油断してんじゃねーぞ」
振り返ると、少し視線を下げた。
そこには尊敬してやまない先輩─宍戸亮が悪戯な笑みを浮かべて立っていた。
「酷いっすよ、宍戸先輩!」
鳳は未だに痛む頭を手で擦った。
…が、
─パシンッ
次は手がヒリヒリする。
「次はお前ら2年が引っ張っていくんだからしっかり練習しろよな!」
「……はい!!」
「よし!んじゃ、俺は今から用事あるから」
鳳が元気よく返事を返すと、宍戸は‘じゃあな’と手を振って帰って行った。
─なんだ…今日は打っていかないんだ。
少し、俯いた。
自分も、もう少ししたら三年になると言うのに実感が湧かない。
もしかしたら、三年になってもコートには先輩たちがいるかもしれない…と、そう思ってしまう。
「ハァ……練習やるか」
1つため息を溢し、鳳は練習に戻った。
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