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鳳は暫く少女に見惚れていた。
ふいに少女が振り向いた。
少女は一瞬目を見開く。
そして、恐る恐る口を開いた。
『アナタ…私が見えるの?』
「え?」
その問いに鳳は首を傾げた。
だって、少女の姿は確かに、はっきりと鳳には見えているから。
『やっぱり…やっぱり見えてる!』
少女は鳳の行動を肯定ととったのか、目を輝かせて近づいてきた。
─ん?え?何この反応?
戸惑いながら、鳳は少女を見つめた。
少女は鳳の前で止まると、ガシッと手を掴んだ。
「わっ!?」
そして、
『初めまして、幽霊です!』
彼女は信じられない事を口にした。
「ん?」
確かに、言った。
うん。言った。
よし、ここは取り敢えず、アレだな。
「ゆ、幽霊ぃぃいい!?」
取り敢えず叫ぼう。
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