君への愛はチョコよりも甘く

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「はぁ…」 冬真っ盛りな2月の半ば。 そう… 2月14日のバレンタインデー。 いつものように応接室で雲雀は1人仕事をしていた。 並盛中の校則に"校内への飲食物は持ち込み禁止"というものがあるだけに、この日は大勢の女生徒を咬み殺さねば…注意しなくてはならなかった。 朝からの見回りで少々疲れが彼にはあった。 でも、さらに疲れることがまだ彼にはあった… というより悩みがあった。 (骸には僕からチョコをあげるべきなのか、骸が僕にくれるべきなのか) 骸と暮らし始めてから半年が経つ。 夕飯やら洗濯やらの家事はすべて骸がやっている。 家のことに関しては彼が"嫁"なのかもしれないが、ベッドでは違う。 そんなことを考えていたら自然と顔が熱を持ってしまった。 手を休め机に突っ伏していると応接室のドアをノックする音が聞こえる。 草壁は今外出していて並盛にはいないから、他にここを訪れる者はいないはずだ。 もちろん骸でもない。 彼ならノックなどしないで入ってくる。 「だれっ…」 体制を整え雲雀が短く返事をすると、ドアはゆっくりと開いた。 .
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