伝説のガンマン

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4発の銃声は静かなペネロペ村に一気に響き渡った。 10人ほどの村人は、急な発砲に驚きを隠せずにいた。 昼食を作っていた者は、発砲の音に驚き、調味料を入れすぎた。 赤ん坊は泣き叫び、それをあやしながら家を飛び出す者もいた。 昼食を取っていた者は、驚きのあまりフォークが手から滑り落ちた。 昼寝をしていた者はびっくりしてハンモックから転げ落ちた。 皆がペネロペ村の大通りに集まってきた。 「何事じゃあ」 「この村で銃声を聞くなんて、久々じゃのう」 男共は銃声の音に興味津々の様子だった。 が、女共はそうではなかった。 「また始まるの?殺し合いが」 「まだ2歳の赤ん坊がいるのに」 埋蔵金を巡って何人もこの荒野で死んでいった。 ペネロペ村での銃撃戦も何度もあった。 死んでいったのはガンマンだけではない。村人も同じように死んだのだ。 そんな不安げな群集の前に、ブラックは現れた。 のそのそと歩く様に、その大きさと相まって、老人が大声で叫んだ。 「悪魔じゃあ!また埋蔵金を奪いに来た悪魔がやってきたんじゃあ!」 ブラックはそんな言葉に動じるような男ではなかった。 ただ黙って見つめ、沈黙した雰囲気が、時の流れを緩やかにしていた。 「保安官だ。保安官を呼んでこい」 群集の中の男が言った。 それを皮きりに沈黙は一気に破られた。
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