入学式の朝

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「やぁ、おはよう」 傾きの人は挨拶した。 俺は右を向く。誰もいない。左を向く。いない。後ろ。掲示板。 俺だよね。 「お、おはよう」 挨拶ごときでどもる俺。 そして爽やかに微笑む彼。クソッ!何で妙にイケメンなんだよ!ドキッとするだろ! 言っておくが決して俺はそっち系では無い…なんて言うとなんか嘘臭く聞こえるから言わない。 「えーと…僕のクラスは…」 傾きの人は自分の名前を探し始めた。じゃあ俺はこの辺でドロンさせて… 「ねえ君!」 俺は体をビクッと震わせた。恐る恐る後ろを振り向くと…俺の瞳には彼が映った。 「君は何組?」 「D組ですけど…」 傾きの彼はニコッと微笑む。あの顔はもしや… 「良かった、僕と一緒だ」 …友達第一号は、少し傾いた彼になりそうです…。それとももうなったのかな…? もう何でもいいや。
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