‐はじめての人‐

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あの人と出会ったのはそんなときだった。 いつもの帰り道… 学校へは電車で通っていたのだが、駅から家までは人通りのすくない裏道と表の普通の人通りが多い道があり、暗くなったときは大概表の道を帰るのだが、その日は部活も早く終わり、まだ明るかったため、裏道を通って帰ることにした。 いつものとおり、歩いてる人も少なく、前からは男の人が一人歩いてくるだけだった。 私は普段、人とすれ違うとき反射的に下を見てしまう癖があるのだが、そのときも私は男の人とすれ違うとき、下を向いて通りぬけた。 そして、また前を向いて歩いていたのだが、急に後ろから声をかけられた。 「ねぇ。」 「え…?」 びっくりして振り返ると、さっきすれ違ったばかりのあの男の人が、引き返して道の反対側を私の少し後ろについて歩いていた。
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