2戦目 開戦

2/6
前へ
/54ページ
次へ
凜の助言の元、士郎、羽入、凜は教会へ行った。 教会では、言峰綺礼(ことみねきれい)が聖杯戦争について話した。 そして、教会の帰り。 「それじゃ、私はこっちだから」 「ああ。今日はありがとうな」 士郎は凜にお礼を言った。 「そんなのはいいわよ。でも、これからは私たちは敵同士。学校でもあんまり話さない方がいいわよ」 そう冷たく言い、去ろうとした。 「―なんだ、帰っちゃうんだ」 声がした。 まだ幼い声であった。 士郎が振り向くと、そこには人影が二つ見えた。 両方とも小さい女の子。 片方は紫のコートと帽子、白いマフラーをしていた。 白い髪に、赤い瞳。まだ、幼さを感じられる顔立ち。 片方は白を下生地にした紅い服であった。それと紅い帽子。 薄い黄色の髪に紅い瞳。背中には、対象に黒い棒らしきものが伸びており、それぞれにひし形の宝石見たいなものがつていた。 隣の女の子と同様に幼さを感じさせる顔立ちだが、他に何かを感じさせた。 白い髪の少女が笑顔で言った。 「こんばんわ。わたしイリヤスフィール・フォン・アインツベル」 「何ですって!?」 凜が驚愕の顔をした。 「遠坂、あの子を知っているのか?」 「アインツベルン……聖杯戦争にはいつも参加している一族よ。かなりの強敵だわ」 「へぇ~、さすがトオサカね。知ってるんだ。お兄ちゃんは全然知らなかったみたいなのに」 イリヤスフィールは士郎に笑顔で言った。 「……」 彼女は士郎の事を知っているらしい。 しかし、士郎は彼女の事は知らなかった。
/54ページ

最初のコメントを投稿しよう!

60人が本棚に入れています
本棚に追加