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こうして、士郎とイリヤは話をした。
イリヤが森の奥に住んでいること。寒い国で育ったこと。色々と。
しかし「バーサーカーが起きちゃった」と言い、イリヤは去って行った。
そして、教会に着いた。
中に入るが誰もいなかった。
さらに奥に行っても人の気配がなかった。
少し歩くと、地下に続く階段があった。
士郎は本能が逃げろ、と叫んでいたが無視して地下へ下りた。
少し薄暗い階段が続いた。
そして、その先にはあり得ないものがあった。
人である。
しかも、骨と皮しかない。
「な、なんだよ…これは」
「魔力元、とでも言おうか」
振り向くと、そこにはいつも通りの言峰綺礼が立っていた。
「魔力……元、だと」
「そう。この世に存在させ続けるためのモノだ」
「何言って……」
会話をしていると、綺礼の後ろからガシャガシャと足音がした。
「紹介しよう。私の前回のサーヴァントだ」
綺礼が一歩横に動いた。
すると、そこには黄金の甲冑を身に付けた男がいた。
金色の立った髪に紅い瞳。整った顔からは傲慢さと余裕が感じられた。
「ギルガメッシュ。片づけろ。邪魔だ」
「ふん。有難く思え雑種。我(オレ)が始末してやるんだからな」
そう言い、ギルガメッシュは片手を上げた。
「王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)」
空間が二つに裂けた。
そして、その隙間から数えきれない程の武器が姿を現した。
ギルガメッシュがそこから無造作に取った武器を構えた。
西洋の両刃剣だ。しかし、異様なまでに刀身が長かった。
「死ね」
ギルガメッシュは剣を振るった。
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