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士郎は死を覚悟した。
しかし、目の前に誰かが舞い降りて刀身を受け止めた。
顔が見えない様に着た銀色のコートと帽子。
夜の学校にいた男だった。
「ランサー。どういうつもりだ」
綺礼が男に向かって言った。
「それはこちらの言葉だ。誰だ、その男は。そんなヤツは知らないぞ」
「何だ、単なる雑種か。殺ってしまっていいんだな」
ギルガメッシュが綺礼に聞いていた。
「構わん。元々は私のサーヴァントではないしな」
綺礼はそう言い、階段を上って行った。
「だ、そうだ。一人一人相手するのも面倒だ。だから、光栄に思え。我(オレ)の宝具で始末してやろう」
ギルガメッシュはそう言い、空間から武器を取り出した。
筒状の剣であり、二か所に切れ込みがあった。
「後ろにいなさい」
ランサーに言われ、士郎はランサーの後ろに動いた。
「宝具も持たぬ輩が」
ギルガメッシュが剣を構えた。
すると、剣は切れ目に三か所が別方向に回転を始めた。
そして暴風を纏い始めた。
「天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリッシュ)!」
その暴風は剣を離れ、士郎たちを襲った。
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