1戦目 契約

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二つの影は互いにぶつかり合っていた。 「なんだ、ケンカか?」 そう思い、慎重に近づくとそこには、ありえない光景が広がっていた。 「ふんぬぅーーー!!」 「はああぁぁぁぁ!!」 筋肉マッチョでピンクの紐パン(?)だけを着けた巨漢と、銀色のコートと帽子で顔が見えない人が拳のみで戦っていた。 (あ、怪しい!!両方とも怪しすぎる!!) 自分の考えよりも遥か上の現実がそこにあった。 その時、会話が聞こえた。 「貴様、何者だ」 「あらぁ~、それはクラスのこと聞いてるの?それなら、アタシはアーチャーよ」 巨漢がクネクネしながら答えていた。 「ふざけるな。そんな気色悪いアーチャーがいるのもか」 声からしてコートの方も男らしい。 (気色悪いのは俺も同感だ!) 「そして、そんな怪しい奴も見たことない!!」 (お前もだああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!) ―ポキッ その時、士郎は誤って足元の枝を踏んで折ってしまった。 その瞬間、コートの男が士郎を見た。
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