1戦目 契約

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士郎は転がりながらも、体勢を直そうとするも、それよりも早くコートの男の拳が士郎を襲った。 強化されたポスターは砕け散り、士郎だけが蔵に吹き飛ばされた。 「ぐっ……ごほっげほっ」 胃液が逆流して士郎は咽た。 「あの時、そのまま眠っていれば良かったんだが」 コートの男は静かに歩いてきた。 (ここで死ぬのか。俺は) 士郎は思い出していた。 自分の夢。親父、衛宮切嗣(えみやきりつぐ)の夢。 【僕はね、正義の味方になりたかったんだ】 【なら、俺がなってやるよ】 昔に誓った約束。 (まだ、死ねない。俺はまだ死ねない!!) その時、蔵の地面が光った。 「こ、これは魔方陣!まさか、七人目なのか!確かに魔術を使っていたが」 コートの男が何か言っていた。 その間に魔方陣から何かが出てきた。
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