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士郎は転がりながらも、体勢を直そうとするも、それよりも早くコートの男の拳が士郎を襲った。
強化されたポスターは砕け散り、士郎だけが蔵に吹き飛ばされた。
「ぐっ……ごほっげほっ」
胃液が逆流して士郎は咽た。
「あの時、そのまま眠っていれば良かったんだが」
コートの男は静かに歩いてきた。
(ここで死ぬのか。俺は)
士郎は思い出していた。
自分の夢。親父、衛宮切嗣(えみやきりつぐ)の夢。
【僕はね、正義の味方になりたかったんだ】
【なら、俺がなってやるよ】
昔に誓った約束。
(まだ、死ねない。俺はまだ死ねない!!)
その時、蔵の地面が光った。
「こ、これは魔方陣!まさか、七人目なのか!確かに魔術を使っていたが」
コートの男が何か言っていた。
その間に魔方陣から何かが出てきた。
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