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ガチャリ……
「やあ」
目の前に現れたのは昔の上司だった。
「これはこれは……大沢さん」
「久しぶりだな、岸本君」
「今日は仕事がなくて暇なんですよ、どうぞおかけ下さい」
客人を立たせておくのもよくないので、椅子をすすめた。
「どうも」
「お飲み物は何に?コーヒー?それとも紅茶に?」
昔のことなので、いつも何をのんでいたかは忘れてしまった。
「ブラックをたのむよ」
「で?今日は警部さんがなんの御用で?」
インスタントのコーヒーをいれながら、聞く。
「いや何……今日はな……」
警部は言いにいことなのか、はっきりと言わなかった。
「なんですか?」
コーヒーを出しながら聞いてみる。
「お前を捕まえに来たのさぁぁ!」
警部は急に襲いかかるような格好をとる。
「おっと危ない。コーヒーをこぼしてしまうところだった……警部、冗談はあとにして下さいよ」
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