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うちのガムシロ
in 陽菜の実家
陽菜は家族で一番の甘党。
夏場になると、よくポーションタイプの紅茶でアイスティーを作って飲む。
その時は、必ずガムシロを入れるのだが。
陽「あれー?ガムシロがない…お母さん、ガムシロなくなったから買っておいてー」
母「え?ないわけないでしょ。陽菜しか使わないんだから」
陽「……え?あたししか、使わないの?」
母「うちのガムシロは陽菜のためにあるようなもんよ」
そう言って、がさごそとティーパックやコーヒーミルクの入っている棚を探すお母さん。
母「ほら、あった」
陽「あ、ありがと…」
どこか釈然としないまま、コップに紅茶とガムシロを淹れて水で割る。
あたしのを見て飲みたくなったのか、中学生の妹(三女・未央)もコップとポーションを取りだしてきた。
そして、ガムシロを入れずに水だけで割った。
陽「…え…?ガムシロ入れないの?」
妹「え?お姉ちゃんガムシロ入れるの?入れなくても甘いじゃん」
陽「いや、甘くないよ。ガムシロ入れなきゃ甘くないじゃん」
妹「ガムシロ入れたら甘過ぎるじゃん。入れなくても普通に飲めるよ」
陽「え、飲めないよ」
妹「いや、飲めるから。普通に飲めるから」
妹は、言葉通りガムシロの入っていないアイスティーを飲んでいた。
うちのガムシロは陽菜専用…マジだったらしい。
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