始まり

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帰り道、瑠依と凛太朗が並んで歩いていると、急に凛太朗が口を開いた。 「なぁ、なんでお前、剣道部に入んなかったんだ?」 そう、瑠依は全国大会で1位を取れる程の腕前にもかかわらず、高校では剣道部に入らず、美術部に入っていた。 「……おじいちゃん以外に教わる気、ない……それに……」 一旦言葉を止める瑠依を不思議そうに見つめる凛太朗。 「それに………ひとりは、嫌だから…」 目を伏せ、ポツリと言う瑠依。 そんな瑠依に凛太朗は一瞬ハッとした様な顔になるも、すぐに目を伏せ瑠依の頭を撫でる。 そして… 「………ごめん」 ポツリとそう呟いた。 その後、道場に着くまで2人の間に会話はなかった。 .
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