352人が本棚に入れています
本棚に追加
「あいつ。」
そう言い、教室の入口の方を指差す凛太朗。
その凛太朗の指を追うように瑠依も顔を動かす。
そこには…
いかにもスポーツマンです、といった感じの男子が一人立っていた。
若干眉間に皺が寄っている。
しかし、瑠依が顔を向けたのに気が付くと、パッと表情が明るくなる。
「………?
んー…とりあえず、行ってくる」
瑠依には見覚えのない男子生徒だったが、呼ぶという事は何かあるのだろう。
席を立って入口の方へ向かうと、何故か凛太朗も着いてきた。
「……えーと、…何か用…?」
男のもとに着くなり、そう問い掛ける瑠依。
わざとでないとはいえ、待たせておいてその言い草はどうなんだ……
.
最初のコメントを投稿しよう!