始まり

4/24
前へ
/48ページ
次へ
「あいつ。」 そう言い、教室の入口の方を指差す凛太朗。 その凛太朗の指を追うように瑠依も顔を動かす。 そこには… いかにもスポーツマンです、といった感じの男子が一人立っていた。 若干眉間に皺が寄っている。 しかし、瑠依が顔を向けたのに気が付くと、パッと表情が明るくなる。 「………? んー…とりあえず、行ってくる」 瑠依には見覚えのない男子生徒だったが、呼ぶという事は何かあるのだろう。 席を立って入口の方へ向かうと、何故か凛太朗も着いてきた。 「……えーと、…何か用…?」 男のもとに着くなり、そう問い掛ける瑠依。 わざとでないとはいえ、待たせておいてその言い草はどうなんだ…… .
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

352人が本棚に入れています
本棚に追加