始まり

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「……ん? ………凛ちゃん?…凛ちゃんがどうかした…?」 男の視線の先を辿り、首を傾げる瑠依。 そんな瑠依を他所に睨み合う2人。 「……俺は藍沢さんだけに話があるんだ。 なんでお前もいるんだよ、笹木」 『だけ』をやたら強調し、男が凛太朗を睨む。 凛太朗はフッと鼻で笑うと 「俺はコイツの保護者なんでね。 ……お前みたいな悪い虫がつかないようにしないと」 クスクスと、人の良さそうな笑みを浮かべながらも、その後ろにはどす黒いモノが渦巻いている。 「…なっ……」 凛太朗の言葉に、更に睨み合う2人。 「………あのー……」 その場にそぐわない、気の抜けた声が響く。 .
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