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そうして俺たちは再び店内へと案内され、ミーティングに参加した。
「きた…じゃなくて、櫻井 倖児です。よろしくお願いします」
「…芝姫 漣です。よろしくお願いします」
遥さんから従業員の人への紹介の後、俺たちは挨拶した。
「今日一日、よろしくね。彩乃、お前は倖児君のフォロー。倖は漣君のフォロー、よろしく。じゃあ、あとで」
ミーティングが終わると遥さんはそういい残して、キャッシャー、所謂レジへと消えていった。
「よろしくね、倖児君」
「彩乃ちゃん!俺こそよろしくお願いします!」
「あーっ俺には敬語じゃなくていいから!」
ちゃん付けなのに敬語…変なの。
渉、…倖児を見て苦笑していると突然肩を抱き寄せられた。
…遊さん。
「よろしくな、漣!」
「よろしくお願いします」
俺は遊さんの手を払い落とした。
「何だよ、つれねえなあ」
推定、180cm。此処には長身しかいないのかよ…。
少しつり上がった切れ長な瞳を見上げながら心中で悪態をつく。
「キツネ…」
不意に呟いた言葉に遊さんは俺を見下ろした。
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