NIGHTBAR WHITED

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3人で乾杯を終え、そのアルコールを一口飲み下した頃、店の電話が鳴った。 「はい、WHITEDです。…ああ、マスター!━━━え?あ、はい。いらっしゃってますよ、……えええ!?マスター!?マスター!?」 どうやらマスターからの電話だったらしいが、電話をとった渉の様子が可笑しい。頭上にクエスチョンマークを浮かべて首を傾げながら受話器を置く。 「…どうしたんだよ、渉。マスターだったんだろ?何だって?」 「いや、ハルカさん来てるかって。で、いらっしゃってますよって答えたら、あ、そう!んじゃ!ブツッみたいな?」 「………はあ?」 思わずすっとんきょうな声を上げてハルカさんを見た。 「ぶっ…ははははっ!二人とも、そんな顔で俺を見ないでよ!」 またもや吹き出したハルカさんは胸元から手のひら大の紙を二枚、俺たちに差し出した。 ━━HOSTCLUB WHITING 取締役代表 一之瀬 遥 その紙片━━名刺にはそう記されていた。 「ねえ、ホストやんない?」
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