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いやいや始めましょうかじゃないよ。こっちは何の説明も無しに連れてこられたんだよ。
「いったい何をするんだ」
「……あっ、シユウ様にはまだ説明していませんでしたね。これからこの扉の奥に入っていただき覚醒の儀を行ってもらいます」
聞くところによると覚醒の儀とは喚び出された勇者の力を覚醒させるものらしい。
……うん、そのまんまだね。
「で、どんな事をすればいいんだ」
「なんか此処の宝物庫から一つ適当な物を取ってくればいいらしいぜ」
先に説明を受けていたらしい光が答える。
――コイツはアレだ。かなり端折ってるだろ。
心配だからユーリさんにも訊いてみた。しかし、大筋は合っているらしく特に付け足しはなかった。
――いや普通詳しく説明とかするでしょ。
「さて此処からはお二人で。行ってらっしゃいませ」
そう言ってユーリさんが扉に手をかざすとゆっくりと開いていった。
――というか異世界初魔法が自動ドア……
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