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そんなある日、彼から携帯電話のメールアドレスを教えられた。
トラック:これから、少しの間、仕事で家に戻れない。
シュフ:そうなの?じゃ、その間はチャットできなくなるね。
トラック:うん、だから、もしよかったらここにメール下さい。XXXXxxxx@eyweb.ne.jpです。無理にとは言わないので、気が向いたらで(笑)
シュフ:はぁい(笑)
そうやって、その日はチャットを終えた。
どれぐらい戻れないのかわからなかった。
1週間が過ぎ、2週間が過ぎても、彼はチャットルームには、現れなかった。
静香は、気になって仕方がなかった。
そんな頃、また宗一郎の悪い癖が始まった。
帰りが遅くなり、寂しい思いをしていた。
静香は、そんな気持ちを埋めるように、彼にメールを送った。
【トラックさんへ
シュフです!
突然のメールで、忙しかったらごめんなさいね。
お仕事、がんばってますか?毎日大変ですよね?
私の方は、相変わらず夫の帰りが遅いです。
浮気がばれて少しの間は、大人しくしているのですが、すぐにまた次の相手が出来たようで、帰りがめちゃくちゃ遅いです。
今、家に一人で居て、寂しくお笑いを見ています(笑)】
送信!
しばらくすると、彼から返信が届いた。
【シュフさんへ
メールありがとう!なんだかとても嬉しかったです。
実は今、仕事が一段落して、家に戻る途中です。
明日の朝はチャット出来そうです。
旦那さんの事は、相変わらず大変そうですね。
こっちは、妻と離婚してもう4年になります。
時々、寂しくなる事もありますが、妻の浮気に耐えるより、今の生活の方がよかったのだと思っています。
もしよかったら、一度電話でお話しませんか?
トラックより】
静香は電話という言葉に、ドキッとした。
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