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「裕介、もう眠った?」
「うん、眠ったよ。」
祐介の寝顔を見ると、二人はホッと癒される。
「家族っていいね。」
浩介は、静香を後ろからそっと包み込むように、抱きしめた。
「浩介さん、私、今日百合さんに会って、色々話しをしたの。」
浩介は、何も言わずに話を聞いた。
「百合さん、あなたの事、ずっと好きだったけど、今度こそ、諦めるって言ってた。
私ね、百合さんのこと、最初はすごく嫌だったけど、でも、百合さんと話して、浩介さんが百合さんを好きになった気持ちもわかった。
だけど、私は浩介さんが大好きだから、浩介さんを失うような事は、絶対にしない。
私、浩介さんと出会う前は、寂しくて、毎日泣いてばかりだったけど、今は、とっても幸せ。
愛に満ち溢れている気がするから。」
「俺も、静香と出会っていなかったら、どうなってたかわからないよ。
一時は、寂しすぎて自分を見失っていた。
そんな時に、静香に出会って、目が冷めたんだ。
出会い系サイトで知り合った
女性の大半は、愛を求めていた。そんな女性の気持ちを、俺は考えずに、自分の事だけで、精一杯だった。
静香と出会って、俺が自分のために、女性を利用していたんだって、気づかされた。
その時から、静香はずっと特別な存在だった。
俺も、静香と祐介と三人でいると、すごく幸せだよ。
静香と祐介を愛しているから。」
二人は、向かい合って熱いキスをした。
出会いの形がどうであれ、こうして二人の愛は深く結ばれている。
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