プロローグ

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もう一人の同居人はとても優しい人、なんですが……。 致死相当のボイズンクッキング事件の後舞の体調は更に悪化し、家事を代わりにやってくれたのですが…。 ボイズンクッキングにはなりませんでしたが、お粥に何故か羊羮が入っていたり、和菓子が入っていたり、魚(しかもほとんど生)が入っていたり、刺身が入っていたり、納豆が入っていたり、唐辛子が入っていたり、油たっぷりの牛肉が入っていたり、…それはそれはすごい受難な日々でした。 ちなみに舞は再び一週間ほど生死の間をさ迷いました。 同居人二人の他の能力は凄い分家事能力に-補正がかかっているのです。 しかも、舞が生死の間をさ迷っている間、二人の同居人はちゃっかりと作り置きしていた舞の手料理を食べていました。 ……この、致死相当ボイズンクッキング事件とアドベンチャークッキング事件があったからこそ、舞は寝込む訳にも、疲れを見せる訳にもいかないと分かったのです。 普通の人間でしたら間違いなく死んでいたでしょう。 こんな経緯があったのです。 舞はこんなところで、こんな場所で倒れる訳にはいきません。 自分の命がかかっているのですから。 「……もう、大丈夫…」
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