今日からシングルパパ

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2006年4月 父26歳 娘3歳 桜が咲き乱れる季節に 世間でいう、シングルパパというものになった。 それまでの俺の人生というと… 中卒で現場仕事→飲み屋で水商売&昼パチプロ→完全パチプロ という 自由気ままで、金に困ることもなく 充実した毎日を過ごしていた。 自分の力のみで儲けるということが たまらなく興奮し 生き甲斐を感じるタイプの人間な俺 だが 子どもが産まれたことで すべての歯車が狂っていった… 今の今まで パチプロを容認し 俺の指示のもと一緒に稼いでいた嫁もやがて 決まった時間に帰ってきてほしい… 世間一般の仕事で稼いでほしい… という嫁の思いが 態度で感じれるようになっていった… やがて パチプロでは稼げる機種も減り 職に就く事を決意! もともと夜で客商売をしていたので 営業マンで稼ぐことにした 昔とった杵柄 客商売を得意とする俺は 瞬く間に営業で結果を出し役職に昇進 これならば文句はないだろうと、家族のために必死に営業をこなした がしかし! 役職になったことで 社長や専務といった 上層部との付き合いが必須になるのは当然 やるなら上に昇りつめたい俺は それもこれも必死にやった 子どものことも 夜泣きをすれば 夜中にミルクを飲ませ オムツを替え 少しでも嫁の負担が減るように努力もした。 が 帰りが遅いのは嫌。 付き合いでも、女の店に行ってほしくない。 など どんどんと文句を言われる 月に70万稼いで給料明細を渡しても 嬉しそうな顔すらしない 「アホらしぃ…」 「俺は何やねん…」 苛々が募っていく… そんなキッカケから 嫁とギクシャクしだす… 会話も少なくなり 夫婦の行為も減り 嫁の苛々は あろうことか娘に向いていく バシッ!! ギャー!!!子どもが泣く 良いことばかりみて夢みて大変さや苦労も考えず ただ単に、自分がまだ子どもなのに子どもを欲しがった女の 末路だった 自由がなくなり 周りの友達は飲みに出たり買い物しまくったりと自由 子どもを邪魔だと感じ 周りと同じように遊びたい心が爆発した嫁 アッサリと子どもを捨てて 出て行った4月 こうして俺は シングルパパとなった
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