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星が一つもない満月の夜。
月明かりが照らされている夜の中に、炎に包まれている一つの村があった。
その村のとある研究施設に一人の男と少女がいた。
男「ここも、もうもたんか…」
男はそう呟いて少女のことを見据えた。
男「ミリー、お前は逃げるんだ。」
ミリーと言われた少女は言った。
ミリー「私一人だけ逃げるなんてイヤ!お父さんも一緒に行こう。」
男「それはできない。俺はここで"あれ"を転送しなければならない。」
ミリー「でもっ!」
男「ミリーもわかっているだろ!!あいつらを倒せるのは、お前のような"力の紋章"を持つ者だけだとっ!!」
男の怒鳴り声が部屋に響き渡る。
ミリー「………」
だが、次に男は今にも泣きそうな声で言った。
男「頼む、ミリー。ここから早く逃げて[日本]という場所へ行き、"力の紋章"を持つ者を見つけて来てくれ。
……そして"母さん"の仇をとり、世界を平和にしてくれ。」
ミリーはもう言葉を発することはなく、ただ泣いていた。
しかし数十秒後、涙はとまっていなかったが、少女は意を決していた。
そして父親のことを見据え、こう言った。
ミリー「ありがとう。行って来ます。」
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