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城に入ると、床に沢山の割れた硝子と何かの液体が散乱している。
他には機械が並んでおり、先ほどのクローン達が硝子の入れ物に入っていたのだろう。
そして男は階段を捜し、上へと登っていく。
少女の魔力を最後に感じたのは城の最上階だった。
やがて男は最上階の部屋に着き扉を開けると……。
白いスーツの上に黒いローブを羽織った男と、床には少女が倒れていた。
少女からは魔力どころか、生きている気がしない。
ローブの男の魔力は彼より高く、どこか懐かしさを感じた。
それを不思議に思っていると男は彼に向かって喋り出す。
そして男は彼の名前と二つ名を口にしたのだ。
彼がギルドを引退したのは約45年前で、それ以来ずっとあの森で生活していた。
当時二つ名が知れ渡っていたのはギルドの中でだけ。
実力はあったのだが、簡単に稼げる仕事を優先していた為に、世界中に名を馳せる事はなかった。
自分の名前を言われた彼は、ローブの男の正体に気がつく……。
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