平穏

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天井高く、あらゆる装飾がされた大きな廊下に、長く引かれた絨毯。 東向きのガラス窓から、海、森、庭に広がる水流など、この都“シルク“が見渡せる。そのすべてが 朝の光りで輝き出す。 キキィッー…ッ 「かあさま、ほら見て!あっちあっち!日が昇るよ!」 「あら、本当ね」 車椅子に乗ったブロンドの髪の女、シルク国の女王サニアが答える。横につきそう娘アイサは母の手を握りながら、今昇る太陽を見つめていた。
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