さんじゅうさん

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朝、私が起きた頃には 候隆はいなかった。 新しいドラマの顔合わせだったかな 気だるくベットから出て リビングに向かうとテーブルの上には、 焼いてない食パンと目玉焼きと ウィンナーが置いてあった。 そっとそえられてるメモには 仕事、あんまり無理せんとな。 いってきます。 候隆 ぶっきらぼうで照れ屋で… どんだけ恥ずかしがりながら このメモ書いたんだろ 自然とニヤけてしまう。 美味しい朝食を食べて いつもより気合いいれてスーツ着た。 なんだか足取りが軽かった。 「なんかいーことあった?」 同僚の小山が声をかけてきた 「んーまぁね」 ちょっとニヤとしてる私を見て 「ふぅーん、これから 新しい企画の会議だよ~」 うっ…ちょっと眉間にシワがよる けど気にしない? 目の前仕事を着実にこなす! 「わかってる! いってきまーす」 「いってらっしゃい」 会議室のドアを開けて 資料を配置に置いた。 ホワイトボードには 新しい企画の題などを書いた。 「さすがですね」 声のする方に振り返れば 加藤が口だけ笑ってた。 「なにが?」 「業務の子使わないで 準備してしまうとこですよ。」 「そりゃどーも!」 私は席につき資料に目を向けた 加藤も私の隣に腰掛けて パソコンを開く。 カチカチ軽快に動く指先を 横目で見ていた。 *
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