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『それより引き上げてくれるんじゃないの?』
少女の手は俺の手を握っていた
『あ、あぁ』
手を引くと少女の顔が近くなる
近すぎる!俺はバランスを崩した
『っう…』
目を開けると少女の顔が目の前にあった
急な出来事のコンボで混乱する俺の頭
『クスクス…貴方、ずぶ濡れね』
言われて気付いたが俺の服は少女よりずぶ濡れになっていた
『仕方ないわね。私の家に来たら?ここから近いからすぐよ。シャワー貸してあげるわ』
『えぇ!?大丈夫ですよ!!』
『そう?もう4月と言ってもまだ寒いわよ?』
確かにまだ気温は一桁だこんな濡れた服でいたら凍死してしまう
『遠慮する事はないわ。ここで出会ったのも運命みたいなものよ』
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