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家が隣で雅人とは子どもの頃から仲がよかった
でも貧乏な私の家の両親と雅人の家の両親は顔を合わせたことすらなかった
雅人の両親は年に何度も海外へ出張
私の両親は私の教育費や生活費を稼ぐため毎日働いていて忙しかった
いま思えば雅人も私も寂しかったもの同士だったんだ
だから雅人とは毎日のように遊んでいたんだ
雅人といると楽しいし、寂しさなんて忘れられた
だから私は雅人が大好きだったんだ
それがある日とつぜん、雅人が私の家を訪ねることはなくなった
雅人の家に行ってもメイドさんに「坊っちゃんは忙しいので」と言われ、家の中にとおされることはなかった
雅人への気持ちも薄れていき、私の初恋は終わった
そんなすれ違いが続いたまま私は高校生になった
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