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父に言われた通り、火山に住むグラビモスに会うために青い空を飛んでいた。
途中、休憩がてらに密林に立ち寄るとそこには、モンスターの中でも奇妙な姿をしたイャンクックが水を飲んでいた。
『おっ?こりゃ、小さな王様じゃあないじゃないか。どうしたんだ!?』
『火山に向かってるんだ。グラビモスって分かる?』
『っ!?おめー、あのグラビモスに会うっていうのかい!?あいつはただ者じゃねぇぞ!!』
『そんなに有名なの?』
『そうじゃねぇ!!あいつは、あの王者と呼ばれる銀リオレウスと互角に戦った奴なんだ!!』
『その銀リオレウスは、あいつに一つも傷を付けられなかったと聞くぜ!!』
そうだったんだ。
父さんはそんなに強かったんだ。
『それ、オレのオヤジだ』
『今、何て…?』
その言葉を聞いたイャンクックは青ざめ、後ずさる…。
『だから、オレのオヤジだ』
『何ー!!ごめんなさい。許して下さい。何もしませんから…』
『そんなに一気に言ったら何か分からないよ』
『何もしない…?』
『しないって。それにその銀リオレウスはもう居ないよ』
『何でだ?』
『ハンターにやられたよ…』
『あの伝説のリオレウスがハンターにか…』
『でも、ありがとう。色々、父さんの事教えてくれて。じゃ、もう行くね!!』
『おぅよ。立派なリオレウスになれよ!!』
互いに言葉を交わし、オレは再び火山に向かい、飛んでいった。
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