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「っっ!!!いぎぃやぁあああ!!」
早朝の澄み渡った空気が漂う空に
叫び声が響き渡る。
その音にばさばさぁと
鳥達が飛びたった。
そう、朝のこの光景と言えば
もちろんお決まりの
NEBOU!
…寝坊である。
寝坊をしたであろう人物は
バタバタバタと階段を駆け下り
リビングへと通じているであろう
ドアを勢いよくあけた。
「っっやっっばい!!」
「あら、おはよー。
今日はいつもより早いのね」
リビングにいたエプロンをつけている人物――そう母である。は、勢いよく開けはなたれたドアと入ってきた人物を見て
うふふと微笑む。
いつもより早い…と言うのは
もちろん母の嫌みであるが。
まぁ確かにいつもより若干
早いのは確かなのだ。
ドアをぶち壊しそうなほど
あけた彼女はドアを確認してから
そおっとドアを閉めた。
「や、まぁそうなんだけども…
今日は色々事情という物がありまして?」
「ふうん、事情ねぇ…きーちゃんに一体どんな事情があるのかしらね?」
きーちゃんと呼ばれた先ほどの人物はてへへと誤摩化しそそくさとドアから
ダイニングテーブルへと移動した。
そんな彼女の名前は杞乃子。
魔利緒家の次女であり
悩み多き?中学三年生である。
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