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―――ピンポーン…
玄関のドアチャイムが鳴った。嫌な予感がする。
マナはゆっくりとドアを開いた。
男「どうも。トレーナーのマナさんですね?」
マナ「は、はい…」
男「ポケモン保護委員会の者です。あなたのポケモンを回収致します。」
マナ「……少しだけ、待ってもらってもいいですか?」
男「…どうぞ。」
マナは身につけていたボールからポケモンを出して、彼等を抱きしめた。
マナ「ロアン、グレース、ダウン…元気でね?あたしのこと、忘れないでね?」
彼等も状況を理解しているようで寂しそうに、そして悲しそうにマナに抱き着き返す。
しかし、それに水を差すように委員の男が咳込む。
男「そろそろ、よろしいですか?」
マナ「………じゃあ、さようなら、みんな…。」
精一杯の笑顔を作って、彼等を再びボールへと戻すマナ。そして、委員の男に差し出した。
男は少々乱暴にボールを手に取ると小さく会釈するだけで、挨拶もなしに立ち去って行った。
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