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<知念>
『はい…
ちゃんとお薬飲んでね?』
ぐったりしてる私を
意外に力がある侑李は
ゆっくり起こしてくれる。
「ん…ゴクッ」
片手で背中を支えて
片手で薬を口に運んでくれて
飲んだのを確認してから、
ゆっくり寝かせて
布団を掛けてくれる。
『〇〇熱になっちゃったね』
残念そうな顔する侑李。
『今日、一緒にケーキ
食べようと思ってたのに』
「ゴホッ…ごめんね」
『ううん、許してあげる。
けどぉ…その変わり
早く元気になんなきゃ
僕が食べちゃうからね?』
ニコニコしてる。
侑李はいつもこんな事言ってくる。
私は冗談って分かるように
なってきたから大丈夫だけど。
『ん~…熱、下がんないね』
おでこに手を当てられる。
『あ!プリン食べる?
プリンならさっぱりしてるし
大丈夫でしょ?』
冷蔵庫からプリンを持ってきて
また、私を起こしてくれる。
『はい…あ~ん』
侑李が口を開けながら
私の口を見て言う。
「あ~ん…//」
恥ずかしけど口を開けた。
『パクッ…、ふふ
〇〇は僕が食べてから!(笑)』
ちょっと意地悪だけど、
そんな侑李にドキドキして…
熱はいっこうに下がりませんでした。
-えんど-
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