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<高木>
友達と喧嘩して、泣いてる私。
机に顔を伏せてると
隣で携帯をいじってる雄也。
『…………』
「……ふぇ…グスッ…」
『何泣いてんの?…』
「…友達とっ、喧嘩ッ…したッの…」
『ふーん…』
興味なさそうに冷たい言い方。
「ふぇ~…」
そんな雄也に余計溢れる涙。
『まぁ、コレ見ろって』
そう言われ雄也に目を向けた。
携帯を"んっ"と目の前に出され画面を見た。
『ぷっ、面白いだろ?(笑)』
そこに写ってたのは雄也の変顔。
「んぅ…バカッ、全然面白くないぃ!」
『はぁ~、面白いのによっ(笑)』
笑った語尾を伸ばしてまた笑う雄也。
そんな雄也を見て私がまた俯くと…
今度は、
『そんな友達、大切か?…』
私の頬に手を添え目を合わせられ
真剣な眼差しの雄也。
『お前には俺が居れば充分だろ?…』
「…………」
何も言わない私を抱きしめて
耳元で優しく低い声でそう言った。
-えんど-
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