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「なんだなんだ。気合いが入ってないなー、悠河!今日から新しい高校に行くんだぞ!嬉しくないのか?」
新しい高校。まだ実感は湧かないがあれよあれよという間に事が進み、今日がその初日だ。結局私は退学だったが、転入手続きが嘘みたいに上手く済んだのは今でも信じられない。
「悠河、聞いてるのか?」
「……しつけーな、気合いが入ってても学校に行く為に5時なんかに起きねーよ。むしろ初日だからこそちゃんと睡眠取らないとだろうが。こんな時間に起こしやがってふざけんな!」
娘より張り切ってどうするつもりだ、この親父。くそっ、ケーキバイキングで食べる前に起きちゃったじゃねーか!なんでこんなタイミングで起こされないといけないんだよ!
沸々と湧き上がる怒りを抑えようと布団で頭まで覆った。
「……あー、もういい。もっかい寝る」
「じゃあ私も一緒に寝てやろう」
「気色悪いことすんな!つか、娘の部屋に勝手に入ってくんじゃねー!」
本気で布団にもぐろうとする親父を容赦なく蹴り倒した。
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